1.事業目的

 内水面は、和食文化と密接に関わる水産物を供給する場だけではなく、釣りや自然体験活動といった自然と親しむ機会を提供する場となっており、我が国の豊かな国民生活の形成に大きく寄与しています。しかしながら、多くの内水面の地域では、漁業者の高齢化や地域の過疎化等による人材不足により漁場管理が困難になっています。こうした状況において、水産政策の改革(平成30年6月1日農林水産業・地域の活力創造本部決定)に基づき、内水面漁場を更に有効かつ効率的に活用していく必要があります。このため、全国の内水面漁協は、広域合併等による適切な組合員や職員の確保や新しい漁場管理の技術の導入等を通じて、更なる体制強化に取り組んでいくことが必要です。こうしたことから、本事業では、全国の内水面漁協等のモデルとなるような漁場管理や内水面漁業・養殖業活性化のための先進的な取組を支援します。

2.支援の対象となる取組内容

 公募要領別紙2にて事例をご紹介しています。

 本事業は以下の取組について支援します。

3.応募団体の要件

 本事業に応募できる団体は、次のいずれかに該当する者とします。ただし、イ又はウの場合にあっては、本事業を実施すること等について、構成する全ての団体の同意を得た規約書若しくは構成する全ての団体が交わした協定書、又は構成する全ての団体間での契約締結書等を予め作成し、当該団体を代表する機関を定める必要があります。

4.補助金の額

 補助金の額は、原則として1件3,000千円以内とし、その範囲内で事業の実施に必要となる補助対象経費を定額で補助します。
 また、提案のあった金額については、事業の提案内容や補助対象経費等の精査により減額する場合がありますので御留意ください。

5.補助対象経費の範囲

 補助の対象となる経費は、本事業の実施に直接必要な経費で あって、本事業の対象として明確に区分できるもので、かつ、証拠書類によって金額が確認できるもののみとし、以下の経費が該当します。
 提案に当たっては、本事業を実施するために必要な経費を算出していただきますが、実際に交付される補助金の額は、課題提案書等に記載された内容等の審査の結果等に基づき決定されることになりますので、必ずしも提案額と一致するとは限りません。また、提案額については千円単位で計上してください。補助対象経費は、人件費、賃金、備品費、消耗品費、旅費、謝金、役務費、委託費、その他とします。

6.応募方法

 公募要領に沿って、課題提案書を作成の上、応募先住所に書類をご提出ください。

  令和2年度の募集は終了しました。

7.実施団体と取組内容

 内水面漁場管理検討協議会による審査の結果、次の11団体に決まりました。

都道府県順 都道府県名 団体名 課題名 概要
1 北海道 朱太川漁業協同組合 資源量モニタリングに基づいた、種苗放流に頼らないアユ漁場維持の実践 北海道アユ(北限域アユ)の保全と活用について観光協会等との広域連携により釣りや食の体験ツアーを企画する等の普及PRを実施し、遊漁者と組合員の新規獲得により漁協体制を強化する。モニタリング調査に基づく順応的管理手法を取り入れ、地域個体群の特性を保全しつつ種苗放流に頼らないアユ漁場維持を目的とした新たな取組を実践する。
2 北海道 朱鞠内湖淡水漁業協同組合 釣果記録アプリを活用した釣り人ニーズと資源保全を両立させるための運用体制構築 朱鞠内湖におけるWEB遊漁券販売と、遊漁者データ収集を担うスマートフォンアプリを導入する。得られた遊漁者データとイトウ資源データを用いて、資源保護の順応的管理体制を確立する。アプリ試験導入で明らかになったガイドへのフィードバックも含め、ガイドノウハウを資料化し、漁協からのデータ利用ガイドラインも策定する。
3 秋田県 秋田県内水面漁業協同組合連合会 内水面漁業は人だ! 〜スケールメリットを活かした組合員募集と働き方改革(事務クラウド化とWeb会議)〜 内水面漁業用クラウド型業務システム(事務の自動化・共有化)導入による事務の効率化、Web会議システム導入による理事会運営の意思決定の迅速化・円滑化 を図る。また、マスメディアを使った組合員募集を行う。
4 神奈川県 小田原市内水面漁業活性化協議会 小田原市2漁協の連携した漁場管理・情報発信による釣り人・組合員の増加 2つの河川を一体的に考え、増殖行為の共有化や活動についての情報発信をマスメディア等を活用して行う。また、魅力ある川づくりを目指して、半天然魚のヤマメの飼育と放流やアユの放流効果を調査する。市民が川や釣りに親しむきっかけをつくるための釣り・放流体験や教材を開発していく。
5 石川県 動橋川漁業協同組合 おとりアユ自販機が、動橋川を変える! 〜守れ友釣り文化、広がれ地域の輪〜 地域におとりアユ販売店がないことから友釣り遊漁者の減少が進んでいる現状がある。そこで、「防犯対策用の画像認識・キャッシュレス決済・アユの在庫管理」をキーワードに、おとりアユの自動販売機を設置することにより、遊漁者を拡大し、漁協運営の安定を図る。
6 岐阜県 岐阜県漁業協同組合連合会 ICTを活用した生息状況把握システムによるカワウ対策の効率化 傘下の組合員(280名)が目撃したカワウをスマートフォンで撮影し、インターネット上のカワウのリアルタイム生息情報システムへ送信する事により、カワウの生息・移動情報を地図上に視覚化し、その結果を活用してカワウのコロニー・ねぐら対策を試行的・順応的に実施することにより、カワウリアルタイム生息情報把握システムの活用・運用ノウハウを構築する。
7 静岡県 狩野川漁業協同組合 来たれ川漁師!!友釣り発祥の地「狩野川」における内水面”漁業”の復活 アユをはじめ、アマゴ、ウナギ、モクズガニを遊漁者から買い取る仕組みを構築し、漁協が買い取った漁獲物を流通販売する。“狩野川ブランド”を確立するために周辺施設や一般消費者へマーケティング調査を実施して、ブランディングに沿ったターゲット市場の選定とマーケティング戦略を実行する。
8 京都府 京の川の恵みを活かす会 川魚の魅力創造及び発信拠点創出事業 漁協・市民・行政が連携して1)川魚漁や川の自然の楽しみ方を市民へ広める,2)川魚の伝統的な食文化やその美味しさを引き出す調理・加工法を開発し食材としての川魚の価値を上げる、3)川魚の魅力を知り体験できる拠点をつくる,4)各種メディアへ情報発信し川魚の地位を上げるとともに市民の内水面漁業や河川環境の改善への関心を高める。
9 兵庫県 矢田川漁業協同組合 川の恵みを分け合い、地域ぐるみで取り組む「清流あゆの里」づくり 地域の子供達や高校生、井堰管理の関係者等にイベントに参加してもらい、漁協が行う漁場管理に対する継続した協力と理解を求め、組合員や遊漁者の確保を図りながら、対象資源の維持増大と有効な利用を促し、地域の活性化と所得向上を目指す。また「鮎のなれずし」といった地域の伝統料理を復活させる。
10 和歌山県 和歌山県内水面漁業協同組合連合会 釣人・行政・漁協が連携して進める渓流釣場づくりと資源増殖 ~アマゴ ゾーニング管理推進と積極的釣人誘致~ モデル河川においてアマゴ釣りキャッチ&リリース区や冬季釣場づくりを試験的に行いゾーニング管理を推進するほか、無料釣具レンタル・釣り教室を開催して釣人誘致を行うとともに、アマゴ資源を増殖するために産卵場造成及び発眼卵·親魚放流を釣人と連携して行うことで魅力のある釣場を作り、漁協運営の安定と地域振興を図る。
11 高知県 仁淀川漁業協同組合 仁淀川の資源にアクセスする仕組み作り 〜ICT技術で不便を便利に、人のチカラを価値に換える〜 遊漁を中心とした地域活性プロモーションを観光協議会と協力して行う。遊漁スポットやマナーの情報を入れた携帯端末の無料レンタルや放流体験プログラム等といった「コト消費」を企画する。また、遊漁券のオンライン販売システムから得る情報から河川整備計画や増殖計画を検討したり、今後の魅力発信方法を検討する。

8.成果報告会

 令和元年度の実施者と取組内容については成果報告会の講演録をご覧ください。
 令和元年度成果報告会 講演録(PDF)

講演録表紙

9.お問い合わせ先

【応募先】
公益社団法人日本水産資源保護協会 担当:山口・鳴島・岩下
〒104-0044 東京都中央区明石町1-1東和明石ビル
TEL:03-6680-4277 FAX:03-6260-6315
Email:yaruzo@fish-jfrca.jp  URL:http://www.fish-jfrca.jp
【事業全般に関して】
全国内水面漁業協同組合連合会 担当:三栖・山
〒107-0052東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル3階
TEL:03-3586-4821 FAX: 03-3586-4898
E-mail:yaruzo@naisuimen.or.jp  URL:http://www.naisuimen.or.jp